離婚問題についての相談を受けた際に、これまたよく聞かれるのが、「弁護士さんを頼んだ場合どんなふうなながれになって、私はなにをすればいいのでしょうか??」ということです。さもありなん、皆様弁護士を頼むというのは一生にあるかないかのことであり、「代理人」をつけるというのはどんな感じなのか具体的イメージがわかないのも無理もないことです。そこで、あくまでも私がご委任頂いた場合ということにはなりますが、流れを書いてみたいと思います(以下具体例をあげますが、この記事はあくまでも弁護士に委任した場合の流れを説明するものとして個々の論点の解決方法はまた改めて別の記事で書くことにします)。
たとえば、Aさん(妻)は夫Bとの離婚を考えているとして、二人の間には子供C(12歳),D(5歳)がいたとします。Aさんは、パート勤務、Bはフルタイムで正社員として働いているとして、自宅は建てて8年、住宅ローン負担はBのみとします。Aさんが離婚を考えた原因はBの不倫にあり、1年ほど前から自宅に帰ってこなくなり、Bとは何度か直接離婚の話し合いもしており、Bにも離婚の意思があるとします。
①まず、Aさんは、離婚についてまったく知識がなく、とりあえず弁護士に相談しようと思ち、たまたまホームページで見つけた小野智映子法律事務所に電話をかけてみました。そして、その電話で、相談の予約を入れました。
②相談の日、Aさんは、Bと離婚をしようと思っていること、離婚した場合子どもの親権は自分がとりたいこと、できれば自宅に住み続けたいのだけれどもということを弁護士小野智映子に話しました。これに対して、弁護士小野智映子は、離婚の場合協議→調停→裁判の流れになることなどの手続きの流れや、B不貞が離婚の原因であれば、慰謝料請求の可能性もありえること、自宅をどうするかについてはローンの債権者との話し合いも必要になること、自分でやる場合の調停の起こし方や離婚協議書の作り方など適宜アドバイスを行うことになります。ここで、Aさんがもうちょっと自分でがんばってみようかなと思えば、自分でBと話し合いを続けたり、自分で調停を起こしてBと話し合いをすることになります。
③Aさんは、ここで又は、自分で話し合いを続けたけどもうBと雑多なことは話せても、「話し合い」をすることは無理だと思い弁護士に小野智映子にまかせることにしました。再度事務所に行く日を予約し、弁護士小野智映子と面談をし、「もうすぐに調停をしてほしい」と頼みました。そこで、Aさんは弁護士小野智映子に仕事の内容を「調停の手続き代理およびこれに付随する事項」として仕事を頼み、それに応じた弁護士報酬の説明を受け委任契約書を交わしました。(ここで、事案の内容によっては、ご本人の希望と異なる手続きを勧めることもあります。ただし、弁護士が勝手に方針をきめることはなく、ほかの方法の方が適切であると考えることを説明して、最終的にはご本人に納得いただいて仕事の内容を決めます)Aさんは後日説明を受けた着手金を弁護士に振り込み送金にて支払いました(※)
④Aさんと弁護士小野智映子は、調停申し立てにあたって、必要な事項を面談や電話、メールなどで打ち合わせを行いました。そして、間もなくして、調停の申し立てが行われ、1回目の期日が決まったとの連絡が弁護士小野智映子からありました。
⑤調停の期日ごとに、次に話し合う内容について電話やメール、または面談で打ち合わせを行いました。調停の日にはもちろんAさんと弁護士小野智映子で出席します。また、調停と調停の間には、家をでているBから弁護士小野智映子に対して子どもに会いたいとか荷物を取りに行きたいなどの連絡があり、弁護士小野智映子がAさんと相談の上で日時や場所を決め連絡などをしました。また、Aさんの方も扶養を外す手続きなどBに手続きに協力してもらうことがあった際には、弁護士小野智映子に頼んでBに連絡をしました。このように、Aさんは弁護士小野智映子を通じてBと話せばよい状態となり、Bと直接話すことはAさんにとって負担にならないことですみました。
⑥調停のなかで、自宅をどうするかについて、名義をAとしAさんが親族の協力を得て残ローンを弁済する案が持ち上がり、この手続きをする必要が生じました。金融機関への弁済と登記の移転について、弁護士小野智映子がAに代わって連絡調整役を行いました。その後、その他の条件についても折り合いが付き、調停が成立し、Aさんは離婚をすることができました。離婚の届け出が終了し荷物の引き取りなどの付随的な事務が終わった段階で、弁護士小野智映子の仕事が終了になります。そして、Aさんが弁護士小野智映子にあらかじめ決めてあった報酬を支払い無事決着となりました。
ざっと、このような感じになります。離婚をするときというのは、自分で思った以上に精神的にストレスを抱え、考えなければならないこともたくさんあります。そこで、弁護士があなたの代わりに相手と「話し合い」をしたり、事務連絡をしたり、あなたの言いたいことを書面にまとめたりするのです。また、弁護士が聞き取りを行うことであなた自身も気づいていないかもしれないあなたと気持ちを明確にしていくことになります。「話し合い」は通常のおしゃべりとは異なります。離婚をする際は。パートナーとの通常のおしゃべりですらしんどい時も多いはずであり、「話し合い」は余計にハードルが高いと思います。もちろん各々の夫婦家族によって状況は異なると思いますが、それぞれの状況に合わせて、柔軟に間に入るのが弁護士の役目です。 弁護士小野智映子
※収入が一定以下であれば、法テラスの民事法律扶助を利用して弁護士を付けることもできます。離婚の場合配偶者の収入は含めないので特に女性の場合は利用できる場合が多いのではないかと思われます。当事務所でも法テラスを利用できますので、お問い合わせください。